武蔵小山駅から徒歩2分の歯医者「東海林歯科医院」の東海林です。
口元で第一印象は変わるので「差し歯をきれいにしたい」「できればその状態をキープしたい」と感じている方も多いはず。
しかし、被せ物の種類をよく吟味して選ばないと「歯ぐきとの境目辺りが黒くなってきた」「割れてしまった」などのトラブルも起こりがちです。
きれいな被せ物(差し歯)を入れるためには、一番外側の被せ物だけではなく、なかの土台も重要。美しさをキープするためにはかかせません。
そこで今回は、白くて美しい歯を長持ちさせたいとお考えの方に「歯の健康寿命を延ばす!きれいな差し歯のために重要なファイバーコアとは」という内容で解説していきます。
差し歯の仕組み
一般的に言われる差し歯とは、歯の被せ物のことでクラウンとも呼ばれています。
たとえばむし歯などで歯を削り、歯の根っこだけが残ったとします。それでは噛むことができないのと見た目も悪くなってしまうので、被せ物をいれますよね。しかし、穴になった根っこにいきなり被せ物を入れることはできません。
根っこの部分にコアと呼ばれる歯の土台を入れ、その上に被せる形で歯を入れていきます。これが差し歯の仕組みです。被せ物の種類を考えることも大切ですが、内側の土台も見えないからといって粗末にしてはいけません。土台を何にするかで被せ物の保ちや見た目も変わってくるからです。
コア(土台)の種類
土台には種類が2つあります。
メタルコア
メタルコアは銀合金や金銀パラジウム合金を主成分としています。保険が適用されるので費用が安いといった特徴があります。メタルなので強度がある反面、金属が腐食して歯ぐきに色が移ることがあります。時間の経過とともに被せ物の根元辺りが黒くなるのはメタルコアが原因かもしれません。光を透過しないため、白い被せ物をしても歯が暗くなりやすいとも言われています。
ほかにも歯を削る量が多いので歯根が破折するリスクが高く、金属アレルギーを発症する可能性もあります。再治療になった場合、除去が困難で大きく削る必要がでてきます。セメントで接着するので精度が低くなりやすく、コアごと脱落してしまうこともあります。
ファイバーコア(レジンコア)
ファイバーコアはグラスファイバーとレジンが主成分です。グラスファイバーとは、強度のある細い繊維を束ねた人工繊維で、レジンはプラスチックのような素材でできています。先程のメタルコアとは反対の特徴があるので、詳しく見ていきます。
ファイバーコアのメリット・デメリット
ファイバーコアは、きれいな被せ物をするための必需品となっています。メタルコアと比べ、ファイバーコアのメリットとデメリットをご紹介します。
フェイバーコアのメリット
①歯根破折のリスクを下げる
歯の神経を取ると歯が割れてしまうリスクはどうしても高くなってしまいます。被せ物がかたくてしっかりしたものだとしても、それを支える歯の根っこが割れてしまっては元も子もありません。
ただ、土台をファイバーコアにすることでリスクを軽減することができます。ファイバーコアは柔軟性があり、天然歯に近い柔軟係数(曲がりやすさ)を持つため、力が加わったときにしなり、力を分散させることができます。
また、強い力が加わったときには、メタルコアは強度が高いため、メタルコアは割れずに歯自体が割れてしまうことがあるのですが、ファイバーコアは土台が割れてくれるので歯を守る側面もあります。
②透明感があって被せ物した後もきれい
メタルコアは黒く透けてしまうことがありますが、ファイバーコアは白くて透明感があるので、被せ物をしたあともよりきれいな仕上がりになります。光の透過性が高いため、天然歯のような見た目になります。
③歯ぐき付近が黒ずむことがない
メタルが含まれていると経年劣化して歯ぐきの付近が黒ずんでくることがあります。ファイバーコアは白くて透明なので色移りの心配がいらず、美しい仕上がりが長持ちします。
④金属アレルギーが起こらない
金属アレルギーは唾液に溶けて金属イオンとなり、身体が異物に反応して引き起こします。ファイバーコアはメタルフリーなので、金属アレルギーに不安がある方も安心してお使いいただけます。
⑤削る量が少ない
メタルコアはセメントで接着しないといけないので、厚みをしっかり確保するためにある程度歯を削る必要が出てきます。一方ファイバーコアはレジンで築造していくので必要最低限の削る量に留めることができます。
⑥治療工程が少ない
メタルコアは技工士さんに作ってもらうため、型取りをして技工物が仕上がるまでに時間がかかりますが、ファイバーコアはその場ですぐにできあがります。
フェイバーコアのデメリット
①治療費がかかることがある
ファイバーコアはメタルコアよりも費用がかかることがあります。
②適用外のケースがある
メタルコアでもファイバーコアでも言えることですが、歯質が残っている量が少なすぎるケースなどは適用外になることがあります。また、歯ぐきよりも下のほうまでむし歯が広がっていた場合も、歯ぐきを切って根元を露出させる外科的な処置をしないと土台を立てるのが難しくなります。
③破折リスクが低いとはいえゼロではない
歯ぎしりや噛みしめが強すぎると、ファイバーコアを入れても割れてしまうことはゼロではありません。力が原因によって歯質やファイバーコアが割れてしまうことがあるので原因を除去していく必要があります。
④再治療になったときに歯と判別しづらい
もしまたむし歯となってしまった場合に、再治療時にはファイバーコアを取り切る必要がありますが、色が歯と近く、歯と化学的に接着しているので、歯とコアの判別が難しいときがあります。カリエスチェッカーなどを使って削る量を最低限にはするものの、メタルコアよりは歯とコアの判別がしづらい特徴があります。
ファイバーコア治療の流れ
被せ物ができあがるまでのファイバーコア治療の流れをご紹介します。
①根の治療の終了
根っこの治療が必要ない場合は、むし歯を取って土台治療にすぐに入ることもあります。
②根の土台形成
根っこの治療が終わってから土台を作っています。土台を作るために歯を削って形を整えます。
③ファイバーポストの試適
軸となるファイバーポストを試適してサイズを確認します。
④歯面やファイバーポストの処理
より接着度を高めるために歯面やファイバーポストの表面を処理していきます。
⑤ファイバーコア築造
ファイバーポストを立てて、レジンでコアを築造します。
⑥支台歯形成
土台をたてたら、被せ物が外れにくく適合の良い状態をつくるために支台歯を削って整えていきます。
⑦クラウン作成へ
土台ができたら型取りをして被せ物をつくっていきます。被せ物が出来上がるまで時間がかかるときは仮の被せ物をいれるか、そのままで様子をみることもあります。技工物ができたらセットして治療終了です。