歯科医院で行われているPMTCとは?
PMTCとは「professional mechanical tooth cleaning」の頭文字をとったもので、歯科医院で歯科衛生士などのプロによる専用の機械や器具を使った歯のクリーニングのことです。普段の歯磨きではどうしても個人の磨き癖や歯並びによってはブラシが届かず汚れが残ってしまう箇所があり、食事による着色汚れがしっかり落とせないこともあります。そのような汚れを徹底して除去するのがPMTCです。
セルフケアの状態にもよりますが、PMTCを受けることによって汚れが落ちるため歯が白くなることもあります。また虫歯や歯周病になってしまう前にチェックを受け、クリーニングを行うことで口の中のトラブルを予防することができます。
さらにPMTCではクリーニングとともに歯科検診やブラッシング指導、その人にあったセルフケアのアドバイスなども行うため、広くは個人に合わせた予防プログラムという意味で使用されることもあります。そのため、多くは保険外診療となります。
実際にはPMTCではどのようなことが行われるの?
PMTCの意味は前述したとおり、プロによる歯のクリーニングということですが、歯科医院では広い意味でとらえ、PMTCを病気の原因を取り除き、口の中の環境を改善することとしています。
PMTCはほぼ保険外診療であるため、歯科医院によって行っていることが多少異なりますが、歯石除去、口腔内のチェックや染め出しによる磨き残しの確認、歯の表面のクリーニング、フッ素塗布などを行っています。それらは自宅でのセルフケアの状態によってかかる時間や手順などが変わったりします。また、歯科医院によっては口臭チェックなどの施術を行っているところもあります。
PMTCを定期的に受けることで歯ブラシではとることが難しい汚れも除去できるだけでなく、虫歯や歯周病などのトラブルの早期発見につながるため、虫歯や歯周病予防にはかなりの効果があることが認められています。また汚れがしっかり除去できるので、口臭予防にも効果があります。
PMTCをどれくらいの頻度で行えばいいの?
PMTCの意味はプロによるクリーニングということですが、多くの場合、口腔内のチェックや歯磨き指導なども合わせて行われています。そのため施術頻度は個人の口の中の状態次第ということになります。口の中の状態はその時の体の状態などによっても異なるため、歯科医や歯科衛生士が総合的に判断して受診する頻度のアドバイスを行います。
普段からセルフケアがしっかりできており、汚れがそれほど溜まっていないような虫歯リスクの少ない人については4~6か月に1度、毎日のセルフケアは行っていても磨き残しが見られる人には3か月に1度PMTCを受けるとよいと言われるでしょう。セルフケアがきちんと行われず、虫歯や歯周病のリスクが高いと判断された人は2か月に1度のクリーニングを受ける必要があるという説明が行われます。3か月から6か月に1度、定期検診もかねて受診するようにアドバイスを受ける人が多いようです。
口の中の状態や毎日の歯磨きの様子、歯並び、食生活、タバコを吸うかどうかなどによって人それぞれクリーニングを行う最適な期間は異なりますので、どれくらいの頻度でPMTCを行ったらよいかは歯科医院を受診し、自分に合った頻度をアドバイスしてもらいましょう。
PMTCを受ける頻度は個人の口の中の状態によることがわかりました。PMTCは保険外診療であることが多いのですが、受診することで虫歯や歯周病を適切に予防することができるので、積極的に受けたいものです。