最近、子どもに電動歯ブラシをすすめる歯科クリニックもあり、デンタルメーカー各社も子ども用の電動歯ブラシが多く販売されるようになってきました。ただ、そうは言っても、ある程度自分で電動歯ブラシが使えるような年頃の子どもでないと、おすすめはできません。また、奥歯の奥や歯並びの悪い歯の場合は、必ず大人が仕上げみがきをして、きちんとみがけているかチェックすることが大切です。
子どもは、大人が使っているものや、ちょっと珍しいものに興味を持ちます。そういった興味から、歯みがきをすることが好きになるのであれば、大人としてもうれしいですよね。
子どもが電動歯ブラシを使う時のメリット・デメリット
メリット
- 歯みがきに楽しみを覚える…ゴシゴシと手を動かさなくてもみがけることや、メーカーによっては歯みがきが終わる時間に音が鳴るものもあるので、歯みがきに興味を持ち、楽しんでみがくことができます。
- 手みがきが苦手でもきちんとプラークが落ちる…子どもの手みがきでは歯の隅々までみがききることができませんが、電動歯ブラシなら子どもの力でもある程度みがけるようになります。ただし、大人のチェックは必要です。
- プラークが短時間で除去できる…ブラシ部分を歯に当てるだけで、手みがきではできない回数の振動で歯をみがくので、短時間でプラークの除去ができます。
デメリット
- 振動に驚いていやがる…口の中で振動することにびっくりしてしまい、いやがってしまうことがあります。
- 重くてうまく動かせない…電動歯ブラシは電池が内蔵されている分、重くなります。年齢が低い子どもは特に、その重さのために思ったように動かせない場合があります。
- みがき残しができる…重さなどの影響でうまく動かせない場合、みがき残しが出てしまいます。
- 歯肉を傷つけたり、歯を削ってしまったりする…電動歯ブラシは、同じところを3秒以上当てていたり、3分以上みがいていたりすると、歯肉などを傷つけてしまう恐れがあります。
- 手みがきの歯ブラシに比べて高価…使い捨てではないものがほとんどなので、手みがきの歯ブラシに比べて高価になります。
結局、子どもに向いているのは電動?手みがき?
子どもに電動歯ブラシを使わせても良いのかどうか。まずは、子ども向けの電動歯ブラシが多く出ていますので、子どもの対象年齢に合う電動歯ブラシがあるか、検討している電動歯ブラシの対象年齢が子どもに合っているかどうかを確認する必要があります。その上で、子ども自身が、みがき方をきちんとわかっているかどうかという、テクニック面を考えてみてください。
「みがき方はそれなりにわかっているみたいだけれどもうまく動かせていない」というのであれば、電動歯ブラシをすすめてみてもいいでしょう。みがき方もよくわかっていない状態で使わせてしまうと、口の中を傷つけてしまう可能性もあります。そういった子どもには手みがきの歯ブラシが良いですね。
また、電動歯ブラシを使わせたいと思っているけれども悩んでいる、という場合は、かかりつけのクリニックで医師に相談してみるのもひとつです。おすすめの電動歯ブラシを紹介してくれたり、電動歯ブラシの使い方を子どもにレクチャーしてくれたりすることもあります。ただ、電動歯ブラシの使用をすすめないドクターもいますので、使うかどうかの最終的な判断は親がしましょう。
子どもの将来を考えた上で、今、電動歯ブラシの方が良いか、手みがきの方が良いかと悩みますね。電動歯ブラシ自体もさまざまなものがありますので、ぜひ参考にして、しっかりと検討してみてください。