虫歯治療
東海林歯科のできるだけ削らない虫歯治療
健康な歯をできるだけ削らない虫歯治療
歯と虫歯について
歯は、硬いエナメル質と柔らかい象牙質の2層構造で作られ、歯肉の下の歯槽骨に支えられています。
また、象牙質内部には歯髄(=神経)があります。
そして、虫歯は表面のエナメル質から発生しますが目で確認できる部分はわずかで、実際には、変色が薄かったり、象牙質の奥深くへも侵食しています。残った健康な歯を削らないのが、東海林歯科の「できるだけ削らない虫歯治療」です。
歯科治療が入れ歯を招く?
[朝日新聞 2002年6月1日記事より]
「今の普通の治療では、虫歯は治らず、最後は入れ歯になることが多い」と言うとたいていの人はびっくりする。「歯科医師でさえ、わかっているとは限らない」と東京医科歯科大学臨床教授/安田登氏は言う。(中略)
歯の象牙質は、固いエナメル質に保護されている。エナメル質が溶かされ、象牙質に傷がおよぶと歯が痛む。虫歯は自然に治ることはなく、そこで歯医者が修復する。 隙間のない詰め物を作ればいいと信じてきた歯科医は、詰めやすい形に虫歯周辺を大きく削る。『自然なら1年かかる穴をたったの10秒で!』という勢いだ。
ところが、接着したセメントは唾液で溶け、数年で隙間だらけ。治療部分には再び菌が入り込み、虫歯は再発、さらに悪化する。同時に詰め物や被せ物も欠けたり、はずれたりする。
こんな治療を続けるうちに、たった一つの大切な歯は完全に無くなってしまう。“入れ歯になるのも当然の結果と言える。”(中略)
『できるだけ歯を削らず、人工のエナメル質を作って歯を守る。』
こうした治療を行える歯医者は1割以下らしい。
削らない虫歯治療の比較
削らない最新の虫歯治療がなぜ痛くないのか?その理由がここにあります。
一般の虫歯治療(いわゆる保険適用診療)のエアタービンと、当医院の「削らない虫歯治療」で使われているエアアブレージョンを比較してみました。
エアタービン(Air turbine)
一般の虫歯治療(=いわゆる保険適用診療)1分間に40万回転するダイヤモンドドリルの振動と摩擦熱で、歯を削りながら虫歯を除去します。
エアタービン治療中
- 虫歯だけでなく、健康な歯もたくさん削ります。
- 刃先の振動と摩擦熱が神経を刺激し、痛みを伴います。
- 痛みを緩和するためには、麻酔注射が必要となります。
- ドリルの衝撃によって、小さいヒビ割れが多数作られます。
- 焼け焦げる匂いや、キーンという寒々しい回転音がします。
・・・次に虫歯になった時、今度はどこまで削られてしまうのでしょう?
エアタービン治療後
- 保険適用診療ですので、詰め物や被せ物は合成金属=銀歯となります(前歯の場合は硬質プラスチック)。
- 接着セメントが唾液で溶け、詰め物が取れやすくなります。
- 無数のヒビ割れから、虫歯が再発しやすくなります。(耐用年数:平均5~7年)
- 肉眼では見えにくい初期の虫歯を取り残す場合があります。
- 健康な部分が少ない歯、神経を取り除いた歯は、もろく腐りやすくなります。
ダイヤモンドドリルの衝撃で、歯の表面には腐食や虫歯再発の原因となる傷やヒビ割れが、数多く作られています。
エアアブレージョン(Air abrasion)
当医院の「削らない虫歯治療」で、歯科専用のクリーニング剤(=超微粒子パウダー)を空気圧で吹き込んで、虫歯だけを除去します。
エアアブレージョン治療中
- 虫歯だけを吹き飛ばしますので、健康な歯を削りません。
- 除去装置の先端が、歯と接触しないため無痛です。
- 振動や摩擦熱がないため、麻酔注射の必要もありません。
- クリーニング剤[=酸化アルミナ※]が、虫歯の除去部分をすみずみまで磨きあげますので、表面が滑らかになります。
(※ 酸化アルミナは、高級ハミガキ粉でも使用されている薬剤で、味はなく、仮に飲み込んでしまったとしても害はありません。)
エアアブレージョン治療後
- 詰め物には[ベラフォルテ※]を使用し、歯の構造や硬度と同様に2層で補修し、人工のエナメル質を作ります。
- 歯にヒビ割れが全く起こらず、治療部分が最小限ですので、歯の腐食や、虫歯の再発を防止できます。(耐用年数:平均10年以上)
- 酸化アルミナが、初期の虫歯や小さな虫歯にも的確に反応しますので、取り残しがありません。
ベラフォルテは審美歯科の先進国であるアメリカで開発され、セラミックの微粒子が配合されたペースト状の充填剤です。(テキサス大学歯学部:審美歯科主任教授推奨)
補修の際には、患者さんの歯にあわせて、内部(=象牙質)と表面(=エナメル質)を13種類の中から組み合わせ、自然な色と硬さに仕上げることが出来ます。
傷やヒビ割れがなく、酸化アルミナが歯の表面を滑らかにして、詰め物や被せ物の結合をスムーズに促します。
削らない虫歯治療の症例
エアアブレージョンは理想的な虫歯の治療方法
エアアブレージョンは、虫歯の再発や入れ歯を防止するだけでなく銀歯のコンプレックスも解消できる理想的な虫歯の治療方法です。
治療前(写真左)
高性能のデジタルレントゲンで虫歯を検出。銀歯の下の隠れた部分ですので、従来のレントゲンでは検出できず、患者さんは痛み出すまで気づくことができません。
治療中(写真中)
エアアブレージョンで銀歯と虫歯だけを除去。小さく見える数ヶ所の穴が、ヒビ割れ部分や銀歯の隙間から再発した虫歯です。
治療後(写真右)
ベラフォルテで、白く輝く歯に補修。ご要望に応じて、PMTCで歯列全体をツヤツヤにクリーニングします。
削らない歯の治療にとってもとっても大切なこと。
虫歯の進行具合いや、自分の歯がどれぐらい削られたのかが分からない歯科診療は、決して患者さんに親切な治療とは言えません。
これに対し、エアアブレージョンは虫歯だけを除去しますので、自分の虫歯の形や大きさを正確に把握することができます。
そのうえ、複数の虫歯を同時に治療できますので、ほとんどの場合、1回の通院だけで治療が完了します。
そして当医院では、すべての診療ユニットに液晶モニターを完備し、“医師が説明する責任”と“患者さんが知る権利”が調和した診療を行っています。どうか限りある歯を大切に。
お口の病気、その代表的なものは虫歯と歯周病です。ここでは虫歯になる原因やその治療法を簡単に解説いたします。
また、当院はできる限り歯を削らない治療を行っております。
セラミックは予防につながります!
東海林歯科ではできるだけ削らず、虫歯の再発を減らす治療を行っています。
しかし、その人の食生活や歯磨き等、日々のケア次第でまた虫歯になってしまう可能性はあります。
そこでおすすめしているのが詰め物にセラミックを使用することです。セラミックは透過性があり、仮に詰めた後に虫歯になったとしても外から虫歯と発見することができます。早期発見できればその分治療は簡単に済みます。ぜひご検討ください。
また、保険診療で銀歯を入れた場合でも定期的な検診に通っていただければ虫歯の早期発見につなげることができます。患者さんそれぞれに合わせて無理な治療はすすめませんのでご安心ください。ひとりひとり最適な治療をしていきましょう。
虫歯とは何か?
虫歯は虫歯菌が引き起こす病気であるといわれています。
歯の表面は硬いエナメル質でできていますが、虫歯菌が出す酸性物質がエナメル質の表面を溶かして虫歯になります。虫歯という名前の由来は、虫が歯を食べると考えられていたためです。
虫歯になる原因
歯の表面のエナメル質は食事のたびに自然に溶け、唾液で再石灰化し、修正されます。このためダラダラとした食事や間食をするのが好きな人は虫歯になるリスクが高くなるのです。
また、唾液にも大きく影響され、唾液の量が少ない人は虫歯になりやすいといわれています。
歯磨きは大切なのですが、唾液の量が少なかったり、よく間食をする人はより虫歯になりやすいのです。
虫歯の治療
虫歯にはその段階によってC1~C2までの4段階があります。それぞれの段階によって虫歯の治療法が異なります。各段階の代表的な治療法を説明します。
1)C1
虫歯の初期段階です。虫歯はエナメル質に留まっていますので治療はさほど難しくはなく、虫歯の部分を削って詰め物を入れます。
最新の治療では唾液の検査をして虫歯の原因を確かめ、歯を削るかどうかを判断します。
2)C2
エナメル質の下にある象牙質に虫歯が広がった状態です。マイクロスコープ(歯医者用の顕微鏡)で観察して、虫歯に侵されている部分だけを削り取ります。
削った部分には詰め物を入れます。
3)C3
虫歯が進行して象牙質からさらに先の歯髄にまで達した状態です。歯髄は大切な器官で歯に栄養を供給していますから歯髄が犯されると歯の寿命は短くなります。
歯髄を綺麗にして詰め物を入れ、被せ物をする治療を行います。治療には数日かかります。
4)C4
虫歯が歯全体にダメージを与えた状態です。歯を残して治療することも可能ですが、通常は抜歯することになります。
抜歯した後に入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの治療を行います。