プロゴルファーの沼沢聖一さんインプラント治療インタビュー
40年も前にインプラント治療をされたプロゴルファーの沼沢聖一さん。ゴルフとインプラント、やってよかった点など治療にまつわるお話をお伺いしました。
時間がたつにつれ噛み合わせもしっくり
ーーインプラントのきっかけは虫歯治療でしたね。
まだ若いころ、40年近くも前。虫歯がひどくなると、歯も弱くなって抜けてしまうということも、どんどん情報として入ってきて。弱った歯をどうしようかと思っていたときに、先生がインプラントを始められた。
ーーインプラントという人工物が歯につくの?と不安をおっしゃってました。
ゴルフに対しても、熱心に突き詰めるという性格の先生であれば、歯の正しい治療法もものすごく勉強されているはずだという信頼感がありました。初めは噛み合わせに違和感もあったのですが、時間がたつにつれ慣れ、インプラントをやってよかったと本当に思いました。
ーーゴルフで正しいグリップを習っても、最初はこんなんで打てるの?という感じ。それと同じでインプラントも慣れと筋肉で作っていくものなんです。
10年、20年先を考えると、たとえ今高額なものを入れたとしても、それが将来的に自分の歯の一部になるなら、こんなにいいものはないよね。物を噛むということは、入れ歯よりもインプラントのほうが数段にいいし。骨が丈夫なうちにやっておきたいというのもあったね。
きちんと説明を聞いて納得した上の治療を
ーー反対に言えば、噛むから骨も丈夫になる。人間にとって一番大切な脳も、噛むことによって血液の流れがよくなり、活性化されてくる。自然治癒力、免疫力が上がる相乗効果も出ます。全身を管理するための噛み合わせというものも考えて治療しています。
歯は大事です。ゴルフに限らずスポーツ選手は正しい食生活ができるというのが基本ですから、インプラントはまず第一にそれがクリアできます。
野球にしても、ゴルフのスイングにしても、歯を食いしばるということは少ないですが、歯を入れたことによってバランスがよくなります。バランスがよくなるということは、グリップもアドレスも構えも、スイング全体が正当なものに近づいてくるんですよ、歯のどこかが悪いと、スイングが偏ってくる、いいスイングができないんです。
現実に歯が悪い人でいいスイングをする人はいません。どこか歯が痛いと、どうしてもかばうから、方向をとるのでも体が傾いてしまう。肩のライン、足のラインがずれる。歯の噛み合わせや、歯があるかないかで変わってしまうんですよ。
ゴルフに限らず、インプラントというのはすべてのバランスがよくなる。普段の生活のバランスもよくなったのは間違いないですね。インプラントは非常にいいものであって、先生も素晴らしい技術を持った方が増えていると思います。
また無痛であることも大切なポイント。先生の治療では100%痛みを感じたことはないしね。あとは先生のように患者さんの気持ちを考えて治療してくれる先生を探すべきでしょうね。
ーー患者さんもいいところばかりでなくきちんと説明を聞いて納得した上で治療を受けることが必要。患者さんとお医者さんのお互いの意思をきちんと明確にしておくのが大切ですね。
それは、ゴルフを習うときと一緒かな(笑)。
沼沢聖一(ぬまざわ・せいいち)
1945年12月10日生まれ。宮城県出身。
日大ゴルフ部時代には日本学生、関東学生などのタイトルを獲得した。68年プロ協会入会。75年の沖縄クラシック優勝。現在では日本プロゴルフ協会のツアーディレクターで、テレビ解説者として活躍しており、トッププレーヤーからの人望も厚い。